生育記録

2025年6月末までの気象

「4月、寒し。天気悪くて腰も痛い」「5月、よく晴れて気持ちいい。生長も例年に追いついた」「6月、暑し。でも朝夕涼しくてこれぞ北海道」 データを見てもおおむねそんな感じでした。4月は2021年以降最も気温が低かったのですが、5、6月は晴れる日が多く、6月末時点での積算気温は最も高くなっています(389時間。21-24年は328-379時間)。 日照時間は、575時間で中程度。ただし4月が圧倒的に少なかったので、5,6月に絞れば21年以降最高の気候です。 2021年は余市ではとてもよいヴィンテージと言われています。それは7月から8月中旬までほとんど雨が降らず天候に恵まれていたことが大きな要因の一つです(初めて余市にきて研修していた年で、雨が降らない限りひたすら畑に出ていたのでよく覚えています)。 2025年はそれに匹敵する年になるかもしれません。今後も晴れが続いて積算温度を積み上げつつ、8月中旬以降いわゆる秋の空気(夜温がぐっと下がる)になってくれればと、期待だけはしておきます。

今週の畑

新畑は順調です

新畑では苗が順調に育っています。生育に個体差はありますが、98%くらいは活着し、発芽しています。杭打ちも無事に終えました。あとはワイヤーを張れば、完成です。今夜は久々にまとまった雨になりそう。苗にとってはありがたや。

今週の畑

草刈りと芽欠き

苗植えがひと段落し、本畑の管理作業に力を注ぐことができます。まずはモアで通路の草をかり、次に樹幹下を刈払機でかりました。スッキリスッキリ。草刈り後の畑が1番気持ちいいですね。 そしてようやくやりたかった芽欠きにたどり着きました。ピノ・ノワールから始めましたが、よく見ると結構カスミカメにやられてるエリアがありました。おそらく防除のタイミングが早すぎたか、SSの運転速度速すぎてうまくかかってなかったか。

今週の畑

苗植え完了!(仮)

2025年に予定していた苗をなんとか植え終えることができました!品種はピノノワール、アルモノアール他遊びの品種も入っています。面積45a弱で、植栽本数は約700本。畝間株間ともに2.5mなのでかなり少なめです(通常は株間2.0m。当園は杭間隔5.0mなのでそれに合わせています)。これで醸造用ブドウの植栽面積は1.9haになりました。 (仮)なのは、まだ杭を打ち終えていないなどもろもろ作業が残っているからですが、まず苗を植えられて、灌水までできたので一安心。芽欠き、草刈など既存畑の作業に移れます。何かをあきらめるって大事ですね。 40aのさくらんぼハウスの解体、さくらんぼの抜根、予期せぬ暗渠の破損と修復、大量に出てくる石の除去、杭打ち作業中の負傷(これによりある程度作業をあきらめられました)、などなどほんと大変でしたが、みるみる変わる景観に心が救われました。

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想定内と想定外

1年かけてやってきたさくらんぼハウスの解体がようやく終わり、さくらんぼの抜根も順調に、順調すぎるくらいに終えることが出来ました。 前の地主さんから暗渠が通っていると聞いていたところのライン上から水が湧いてたのでほってみると、先の詰まった暗渠から水が噴いてました つまりをとるとうまく流れて一安心、想定内。 端杭は深いので、バックホウで打ちます。しかし、何故か70-80cm以上刺さらない。石の感じはないけど、硬い層があるのかと、掘ってみました。 するとどうでしょう、5-60cm掘ると、水が吹き出るじゃありませんか。え、この深さに帯水層があるの?とおもっていたら 土管、破損、聞いてません、想定外。 めっちゃ水が出てるんですが、どこからきてるのかはわからない。ちょうどこの辺りで、管は角度を変えてるっぽいけど、なんか上流側にも別の管があるし、三又ポイントなのか。 とりあえず、下流に水みちを掘って、流れるようにするしかないですね

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23年ヴィンテージの出荷始まりました

2023年のブドウで、10Rワイナリーにて委託醸造したワインが完成し、出荷が始まりました。 SNOW ROVER Pinot Noir 2023 SNOW ROVER Rouge NV01 の2種、いずれも赤ワインです。 販売店など詳細は後日、Productページに記載します。どうぞよろしく売れてくださいよろしくお願い致します!

技術

融雪のタイミングによる地温の違い

2024年冬から25年春にかけて、深さ10㎝における地温を測定しました。 背景として、当園の畑は東西南北すべての向きの斜面があり、また積雪深も大きく異なることから、毎年場所による融雪の進み具合が大きく違います。単純化すると南向き→西向き(夕日が当たる)→東向き(朝日が当たる)→北向きの順で雪融けが進みます。2025年春では、最初に地面が見え始めたのが4/2、完全に雪が融けたのが4/12と約10日ほど差がありました。 「雪があるうちは地温は上がらず、地面が見えてから地温が上がり始める」というのは、まあそうなんだろうなというのは感覚的に理解できます。ただ、本当にそうかを確認したいのと、雪融けの遅いところでは具体的にどの程度遅れが生じるのかを知りたいと思いました。 そこで、南向き積雪少なく融雪早い地点をP1、北向き積雪多く融雪遅い地点をP2として、深さ10cmにセンサーを設置し、温度を測定しました。使った機材は、RC-4(あるいはRC-4HC)という温度センサーとロガーです。計測は1時間ごと。正午12時を中心に前後24時間分を平均してその日の地温としました。結果は以下のとおり。 ・冬期間は緩やかな温度低下が進み、最低地温は0.5-1.0℃程度。・4/3にP1において、4/10にP2において地面が露出した。その日から地温の上昇が始まった。・融雪の早かったP1において、4/20頃まで地温が高めに推移した。それ以降はP1,P2ともに同程度温度で、同様の変化を記録した。 見事に、気持ちいいくらいに地面露出と地温上昇のタイミングが一致しました。そして、少なくとも25年春においては、意外と早く融雪遅い地点の地温が、早い地点に追いつきました。融雪剤を散布する生産者がいるので、なんとなく雪融けの最初の差が生育にも大きな影響があるのかもと思っていたので、これは予想外でした。一方で、過去3年の経験上、萌芽のタイミングでは北向きでも結構追いついているぞとも感じていて、意外と融雪の早い遅いの影響少ないのではとも考えていたので、この考えを補強してくれました。 地温が何℃になると、もっというと根が何℃になると動き始めるのか、が重要な点な気がします。仮に10℃から動き始めるのであれば、地面露出7日間の差は、ないようなもの。5℃から動き始めるのであれば、数日分の差はありそう。 あと、融雪後の天気も重要そう。天気よくて、日照により地温が急上昇するような気候なら、融雪のタイミングによる地温差は大きくなりそうです。25年は4月は天気ぐずぐずだったので、地温が低いままで融雪遅い地点の地温が追いついたともいえそうです。 なお、たった1シーズンの記録なので考える材料になれば。また、P1の方は3月-4月中旬まで異常値が多く、明らかに違う数字は除去しました。そういった面でも、数字の正確性というより推移をみるものと捉えていただければと思います。

今週の畑

ハウスの解体

今年新植するエリアにあったさくらんぼ用ハウスを解体しています。 昨年中にアーチ部を撤去しました。これもハードな作業でしたが、今おこなっている単管の切断が非常にしんどい!大体畑に行くのは苦ではないのですが、今週はおっくうで仕方ありません。 今後の新植畑で使うべく単管を決まった長さに、ディスクグラインダーを使って切っているのですが、まあ進みません。 ゴールデンウィーク明けに抜根するのでそれまでに終えねばと気持ちを奮いたたせています。言わずにはいられない、愚痴投稿でした。

今週の畑

春作業が始まりました

雪融けが進み、今週からようやく畑作業が始まりました。 フルーツワイヤーを張って、樹幹を固定します。これをやると畑がピシッと引きしまります。 雪融けは去年より3-4日遅い印象です。来週から天気がスッキリしない予報なので今週中にある程度進めたいところです。

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